理事長からのご挨拶

理事長顔写真

園芸福祉活動は、花やみどりを介してみんなでしあわせになろうという思想であり、実践です。この活動には3つの「間(あいだ)」の力があると思います。それは「人間力」と「空間力」、そして「時間力」です。

「人間力」は人々が互いに信頼し合う絆(きずな)の力です。一人ひとりの力は微力かもしれませんが、みんなで助け合い、分かち合うことで大きな勇気が湧いてきます。それは人と人の間の力です。いろいろな人々が連携することで、新しい力が生まれます。講座の心理的ウェルビーイング尺度調査では、いろいろな世代で性別を問わず、特別な支援を必要する障がい者や高齢者と一緒に園芸活動をしている人々は、幸福度が高いという結果があります。これも多様な人々の間の力と言えるでしょう。

「空間力」は地域と地域の連携による力です。孤立した地域は自力での復興に限界がありますが、地域同士が支援しあうことでみんなが幸せに向かいます。国と国の関係も同様です。

「時間力」は現在、過去、未来という時を超えた力です。花やみどりはこの時間力をもっていると思います。土の中に蒔いた種が芽を出し成長していく過程は、我々に時間を超えた可能性を与えてくれます。園芸福祉活動の実践を通じて、自分の可能性の発芽に気付いたとき、時空を超えて、みんなのしあわせの花が咲く姿が想像できます。

この3つの力が園芸福祉活動にあると確信しています。

理事長 吉長成恭(よしなが はるゆき)

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