第9回 2010年6月19日(土) 福岡県福岡市
■第9回園芸福祉シンポジウムin福岡 2010年6月19日(土)
全国持ち回り方式の初回が福岡県で開催
園芸福祉活動の社会的な認知・理解を高め、かつ、地域への普及と定着を目的に毎年開催されてきた「園芸福祉シンポジウム」も今回で第9回目となりました。
これまでは、東京農大での開催でしたが、第二ステージの展開の一つとして「地域での普及推進」「地域との連携・情報共有」を挙げていることもあり、①認定 者組織の地元での活動を支援、②開催地の活動情報の全国的共有と県内外認定者との交流機会提供、③協会行事参加ポイント取得機会の拡充を目的に、今年度から認定者組織のある地域を中心に各地持ち回り開催とすることになりました。
その1回目が、福岡県の園芸福祉福岡ネットの皆さんのご尽力により、福岡市のアクロス福岡円形ホールで開催されました。地元ならではの多彩な趣向が盛り込まれた、楽しく、そして、地域の活動に参考となる情報満載のシンポジウムとなりました。
■基調報告「地域をつなぐ園芸福祉の拠点づくりを目指して」 →発表要旨はこちら
熊本県立八代農業 高等学校 生徒5名
同校の仲間と進めている『「未来の農業を守り、地域づくりを深めていくため、若者世代に、農業や園芸の素晴らしさを伝えよう!」と決意、「農業高校の持ち 味を活かした新たな交流活動の可能性」を拡げるため、取り組みを開始。昨年度までの取り組みで、「園芸を軸としたコミュニティづくり」を実現。本年度、こ れまでの活動に加え、「園芸での地域づくりを担う次世代リーダーの育成」および「農業高校の特性を活かした、新たな交流モデルの確立」を目指すこと』を2 つのスクリーンを使って分かりやすく元気に発表してくれました。若者達の意欲あふれる活動に会場に来られた方々の多くは、共感を持たれたようです。
■園芸福祉は楽しい~九州・福岡:園芸福祉自慢 →各発表者の要旨はこちら
地元で実践している活動を5分間で自慢してもらおうと考えられたこの企画。福岡県内だけではなく、長崎や沖縄、2005年の福岡市全国大会から交流の続いている韓国からも発表者が来られました。
発表者は後述の13名ですが、5分間でも実践内容は伝えられるもので、スライドを通して楽しそうに取り組まれている光景が数多く見られました。なかには、写真のように地下鉄駅の駅長さんやマスコットキャラクターなども登場、地域に根ざした活動が進められていることが実感できました。
1. 龍 節子:柳川市(小学校での花のアドバイザー活動)
2. 栗木 トシ子:久留米市(園芸は人と人との出逢いの一歩)
3. 辻 和広:宗像市(北九州高等学園での作業学習の取り組み)
4. 松永 加代子:福岡市(エコ鉢づくり)
5. 井上 妙子:福岡市(緑のコーディネーター活動)
6. 小山 雲珠:福岡市(台北花博に園芸福祉の花を咲かせよう!)
7. 黄 順子(ファンスンジャ):韓国・釜山(緑で彩られる社会)
8. 角銅 久美子:福岡市(みどりちかまる大作戦)
9. 佐藤 ひとみ:福岡市役所(グリッピキャンペーンの取り組みについて)
10. 井石 八千代:長崎県・長崎市(「農」の癒しとコミュニティ)
11. 古荘 浩士:福岡市(こども病院フラワーボランティアとご近所応援団)
12. 横大路 精子:古賀市(古賀市東小学校「お花をどうぞ」)
13. 赤嶺 光:沖縄県・那覇市(沖縄園芸福祉協会の活動)
■博多仁和加:博多に伝わる話芸の伝統芸能
博多にわか塾の5名の皆さんにより、博多の町人文化である伝統の「話芸」である博多仁和加が軽やかな三味線の音とともに演じられました。機知やウイットに飛んだ社会風刺や時事批評に会場は爆笑の渦でした。
同塾は、「博多仁和加」の振興をはかるとともに市民文化の向上に寄与することとし、併せて塾内に於ける各人の博多仁和加に関わる資質の向上と研鑽を積むことを目的に、各イベントの参加出演(博多どんたく、博多祇園山笠、夏祭り、矯正祭等)、介護施設(デイサービス、老人ホーム、老人保険施設等)、病院、各 公民館への訪問出演をされているそうです。
■園芸福祉士認定証授与と決意表明・園芸福祉自慢授賞式
初級園芸福祉士のキャリアアップ資格となる「園芸福祉士」認定は、本年度で2回目となりますが、今回は45名が認定されました。そのうち、シンポジウムに参加された5名の方が認定証の授与を受け、一人ひとり今後に向けての決意の表明がありました。
そして、最後に園芸福祉自慢の審査結果発表、「お花をどうぞ」をテーマに古賀市東小学校の学童と活動を展開している横大路 精子さんが大賞を受賞しました。