第8回 2009年6月27日(土) 東京都世田谷区
■第8回園芸福祉シンポジウム 2009年6月27日(土)
普及も、いよいよ第二ステージに
園芸福祉活動の社会的な認知・理解を高め,かつ,地域への普及と定着を目的に毎年開催されてきた「園芸福祉シンポジウム」も今回で第8回目となりました。
初級園芸福祉士の皆さんによる地域での組織的な活動も着々と進められていますが、さらなる定着を目指して、新たに「園芸福祉士」が誕生しました。
園芸福祉活動の普及も、いよいよ第二ステージに入る状況を迎えたといえます。そこで、実践者事例などを通して、楽しみながら仲間づくりや地域への普及を進めるあり方を来場の皆さんと一緒に考えました。
■基調報告:「埼玉県での『みどり』をめぐる施策」をテーマに前埼玉県副知事の岡島敦子氏をお招きして、在任中に取り組まれた①みどりの再生、②みどりの学校ファーム、③農業と障害者の活動の場を軸に人と地域と暮らしと緑の望ましいあり方についてお話をいただきました。
■パート1「園芸福祉の第二ステージに向けて」
・報告:午前中の総会で就任した吉長新理事長から第二ステージに向けての協会の取り組みについて報告がありました。
また、新たなステージに向け協会のマークが左図に変更される旨の報告もありました
・園芸福祉士認定証授与と決意表明
新たに会長に就任した進士五十八前理事長から、今回、「園芸福祉士」として認定された17名の方々に認定証が渡され、一人ひとりから、決意表明が述べられました。
また、これまで初級園芸福祉士の空白地であった鳥取県で初の認定者が誕生し、全国47都道府県全てに園芸福祉活動の仲間ができたことになります。当日、鳥取からわざわざ参加いただいた桑本始氏にも今後の県内での普及への決意も語っていただきました。
・地域組織の事例研究:各地での活動も認定者の皆さんを中心とした組織が結成され、普及が進められています。
第二ステージではそうした展開をさらに推し進めていく必要があります。そこで、各地の状況を共有しようということで6地域のモデル事例を発表してもらいました。
1.新潟県:園芸福祉にいがた 代表/家老 洋 氏
2.東京都:園芸福祉首都圏ネット代表/五十嵐 久美子 氏
3.愛知県:NPO法人 花と緑と健康のまちづくりフォーラム理事/佐々木 辰夫 氏
4.大阪府:NPO法人たかつき 理事長/石神 洋一 氏
5.福岡県:園芸福祉ふくおかネット代表/山﨑 博子氏
6.沖縄県:沖縄園芸福祉協会会長 /赤嶺 光 氏
■パート2「秋の江戸川全国大会に向けて」
・全国大会に向けて江戸川区への誘い
江戸川区の緑化施策を担っている環境促進事業団 事務局長の長谷川和男氏から、江戸川区は、昔から農園芸が活発な地域であり、現在も5,000名を超えるボランティアを含め区をあげて緑化促進に取り組ん でいるので全国大会には多くの方に参加して欲しいとの呼びかけがありました。
・ 江戸川の園芸を学ぶ
東京農業大学准教授の服部勉氏から江戸時代の幕府の政策や庶民の暮らしのなかで花や緑とどのように親しんできたのか絵図や写真を交えての説明がありました。
歴史のなかから園芸福祉活動を見直すという点からも大変参考になるお話でした。